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レビュー指摘をチーム全体に浸透させる取り組み
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レビュー指摘をチーム全体に浸透させる取り組み

目次

こんにちは!オズビジョン開発ユニット(ハピタス)の天野です。

この記事では、私たちが実践している「チーム全体でレビュー指摘(フィードバック)を共有する取り組み」について紹介します。

要約

プロジェクトごとに別チームで開発する開発ユニット(ハピタス)は、有益な知識とフィードバックを共有する必要性を感じ、週1回のミーティングでレビュー指摘をまとめたリストを振り返る時間を作りました。具体的な指摘を共有し、100件の知識抽出と改善を実現。レビュアーとレビュイーからの声も好評。これからも価値ある情報を共有する「お焚き上げ」プロセスを通じて、チームの改善を進めていく予定です。

背景

開発ユニット(ハピタス)は、プロジェクトごとに別々のチームで開発しています。これまではコードレビューが品質保証の一環として行われてきましたが、有益な知識やフィードバックが他のチームメンバーと共有されるべきだという考えから、過去のレビュー指摘を振り返り、他チームへのフィードバックも垣根を越えて横展開するための場を設けました。

取り組み内容

週に1度、全体ミーティングで、レビュー指摘のフィードバックがまとめられたスプレッドシートを共有しています。

このスプレッドシートは日々更新され、必要に応じて新しいフィードバックが追加されます。

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ミーティングでは、以下の情報を確認します。

  • 差し戻し理由
  • 改善または継続の状態
  • 差し戻しの詳細内容
  • 差し戻し理由の詳細
  • 提案事項
  • 具体的な指摘のURL
  • 確認日

この場で、指摘したメンバーからの解説と他メンバーからの質問が行われます。解説の中で具体的な指摘の例を示し、チームの理解度・浸透度が低い指摘については引き続き振り返るようにしています。通常、1回のミーティングで4~6件の指摘を取り上げます。

さらに、チェックリストが増え続けるため、定期的に内容を整理し、組織内で共有済みと認識されるフィードバックや学びを「お焚き上げ」としてマークし、今後確認する必要がないものとして取り扱っています。

実績

この取り組みを半年間続けた結果、約100件の知識抽出と横展開が実現しました。

レビュアーからの声

  • 「指摘を受けた人以外も意識してコードを書く場面が増えてきた」
  • 「以前の指摘をレビュアーも振り返れるようになった」
  • 「同じ指摘が減ってきた」

レビュイーからの声

  • 「XSSエスケープへの意識が高まり、セキュリティ指摘が減少」
  • 「新メンバーも以前の知見を追えるようになった」

感想

知識を蓄積する行為は容易ですが、それをチーム全体に共有することに大きな重要性があると考えます。特に、組織全体で共有される価値があると認識された情報を整理する「お焚き上げ」のプロセスは、大きな価値を持つ行動と言えるでしょう。

今後も私たちは、このプロセスを通じて得た指摘や学びを全体で共有し、持続的な改善を進めていく予定です。